特殊詐欺の被害品と知りながら電子マネーを不正に売買したとして、大阪府警は12日、大阪市中央区の不動産業「トリニティ」の社長、今西利行(41)と社員の鈴木龍太(34)の両容疑者を組織犯罪処罰法違反(犯罪収益の仮装)容疑で逮捕し、発表した。2人とも否認しているという。
特殊詐欺捜査課によると、同社はインターネットで電子マネーの買い取りサイトを運営。2人は昨年6~7月、計360万円分の電子マネーが特殊詐欺の被害品であると知りながら依頼者に買い取りを約束し、別の業者に転売して代金を支払うなどした疑いがある。依頼者は特殊詐欺グループの関係者とみられる。
特殊詐欺の被害者は府内の40~70代の7人で、有料サイトの未払い金名目などで電子マネーを購入させられたという。同課は、両容疑者が他に計約6800万円分の電子マネーを不正に売買した可能性があるとみて調べている。