台風7号の直接被害は無しも恵みの雨降らず…渇水被害も出ている新潟県内 農家は複雑

日本海にある台風7号の影響で16日の県内は風が強まるところがありました。大きな被害は無かった一方、恵みの雨に期待していた農家からは複雑な声も聞かれました。

【記者リポート】
「新潟市中央区は時折やや強い風も吹いているがまだ暑さも残っている。日傘を差す人の中にはしっかりとあおられないよう両手で持つ人も見られる」

日本海を北に進む台風7号の影響で県内は風の強まったところがあり、午後5時までの最大瞬間風速は津南町で17.5メートルなどとなりました。

【男性】
「やっぱり風が強い」

【男性】
「暑いがまだ風のおかげでちょっと涼しいかな」

高い波が予想された佐渡市では沖に出るのをやめる漁師の姿も見られました。

【漁師】
「(船を岸に)あげてしばってある。みんな残念がっているけどしょうがない」

一方、先月の梅雨明け以降まとまった雨がなく渇水被害も出ている県内。

【農家】
「田んぼなんかもう水が無いとかで干からびきっている。大変だわ」

恵みの雨を期待していた農家からは、台風でもほとんど雨が降らなかったことに落胆の声も漏れます。

【伊勢亀裕二さん】
「<Q雨は期待していた>していた。私どもが水を流してもしょせん雨には勝てないので」

新潟市南区で食用菊「カキノモト」を生産する伊勢亀裕二さん。

週に2回ほど給水栓を使い畑に水をためる作業をしています。

【伊勢亀裕二さん】
「この辺くらいまで水を張って、根っこのほうに水を吸わせてあげる。〈Q通常の夏のように雨が降れば水を張る必要はない>ゼロ。不要。」

10月に収穫を迎えますが…

【伊勢亀裕二さん】
「去年からだいぶ今年は小柄になっている。収穫量も減るんじゃないかな。雨欲しいよね…」

こうした中、午後4時すぎの佐渡市でようやく見られた雨。

17日の県内は湿った空気の影響を受け、午後には雨や雷雨となり激しく降るところもある見込みです。

また環境省などは熱中症警戒アラートを発表し、熱中症対策を呼びかけています。