「くら寿司」迷惑動画裁判で判決 店では回転レーンにカメラ取り付けるなど数々の対策を実施

名古屋・栄の「くら寿司」で、醤油差しをなめるような迷惑動画を撮影した男に、執行猶予の付いた判決です。
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10月13日、名古屋地方裁判所に入った、兵庫県尼崎市の会社員、吉野凌雅(よしの りょうが)被告21歳。ことし2月、中区栄のくら寿司で、醤油差しに直接口をつけたような動画を撮影してSNSに投稿した威力業務妨害や、当時15歳の少女に対する営利誘拐の罪に問われています。事件のあと、「くら寿司」では…
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(当麻葵記者)「テーブルの中央には醤油やお箸などが設置されていますが、取っ手を持ち上げるとこれら全てを一気に交換できます」以前も醤油さしなどは、定期的にアルコール消毒をしていましたが、今は客が入れ替わるたびに、備品のセットを交換。(当麻記者)「商品が流れるレーンには、カメラが取り付けられている」客が、一度取った皿を回転レーンに戻すと…(アラームが鳴る)AIカメラが検知し、本部から連絡を受けた店のスタッフがその皿をレーンから回収します。(くら寿司広報部 小山祐一郎さん)「迷惑動画という問題は起きてほしくない。お客さまには安心して食事いただけるような環境づくりに努めたい」これまでの裁判で「承認欲求のためにやった。ただただ人気者になりたい気持ちだった」などと話していた吉野被告。懲役3年の求刑に対し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めていましたが…
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13日、名古屋地裁の大村陽一裁判長は、「顧客に安心して食事をしてもらおうとする運営会社の努力を無にしかねない、あまりにも無分別な犯行」などと指摘し、吉野被告に懲役3年、執行猶予5年の判決を言い渡しました。(判決後の吉野被告)「戻れるなら戻りたいし、後悔している。SNSとの距離を置いてまっとうに生きていこうと思う。もし自分みたいなことをやろうとする人がいたらやめた方がいいし、後先考えないと大変なことになる。いろいろな人に迷惑をかける」吉野被告は控訴せず、今後、くら寿司への損害賠償について話し合いを進める考えです。(吉野被告)「自分にできることはお金を稼いでくら寿司さんに返していく。自分のせいで悲しみや不快な気持ちにさせてしまい、申し訳ありませんでした」