桃屋とコラボしたホテル、異世界すぎる部屋に目を疑う… タッグを組んだ「舞台裏」が胸熱

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じめじめした暑さが和らぎ、過ごしやすい日が続く。秋になって旅行に繰り出し、ホテルに泊まることも多いことだろう。
ネット上では、異色すぎるコラボを果たしたホテルが話題を呼んでいて…。
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ことの発端は、9月に投稿されたあるX(旧ツイッター)ユーザーのポスト。内容としては、桃屋のごはんですよ!とコラボしたホテルがあるというものだった。

調べたところ、こちらはワシントンホテルと桃屋によるコラボ企画であることが判明。
今年6月から12月までの期間限定で、桃屋のごはんですよ!の世界観を表現した壁紙や小物をデコレーションした部屋「あの頃へ、いつでも帰れるーむ」や「ごはんですよ!」を使った朝食メニュー、桃屋の海苔佃煮シリーズ食べ比べ企画などのサービスを実施しているのだ。

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異色のコラボはネット上で話題に。「めっちゃ泊まりたい」「ごはんですよの瓶といっしょに寝たいな」「ときめきが止まらん」など、桃屋に埋め尽くされた空間に魅了される人からの声が続出。
また、「ホテル側か桃屋側か、一体どちらがコラボを提案したんだよw」「接点なさそうなのに何故」「一体なにがあったんや…」といった、両者が手を組むに至った経緯を気にする人の声も見受けられる。
一見接点がないように見えるが、なぜコラボしたのだろうか。ワシントンホテルを運営する藤田観光に取材したところ、様々な「舞台裏」が明らかになったのだ…。

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藤田観光の担当者によれば、1973年に開業したワシントンホテルは今年開業50周年を迎えた。奇しくも、桃屋も同じ年の開業だったことがコラボのきっかけだという。
担当者は、「同じ1973 年に誕生した株式会社桃屋の看板商品『ごはんですよ!』とタッグを組むことによって、双方のブランドのファンのみなさまに喜んでいただけるような、ユニークで楽しいタイアップイベントを実施できるのではないかと考えました。桃屋さんに直接相談させていただいたところ、最初は驚いておられましたが、すぐに可能性を感じ取ってくださり、とても前向きに協業に取り組んでくださりました」と振り返る。
ワシントンホテル側からコラボを打診したのだ。業態は異なるものの同じ志を抱く者同士、手を組むとは熱い展開である…。
“同期”として、部屋のコンセプト、タイアップ朝食のレシピ、特別サイトのデザイン・メッセージまで、一つ一つ確認し合いながら作り上げたという。特に、ごはんですよ!のキャラクターで埋め尽くされた部屋には並々ならぬこだわりがあるようだ。

担当者は、「一歩足を踏み入れただけで、誰もが懐かしいと感じるような楽しい『昭和レトロ』の世界を意識しました。まるで、『のり平アニメ』の世界に入り込んだ気分にさせてくれるタイアップルームは、みなさまを懐かしくて心地良い童心に帰れるような特別な時間へお連れします。『いつでも、あの頃へ帰れるーむ』という名前については、『いらっしゃいませ』ではなく、『お帰りなさい』の心ですべての方をお迎えしたいからです。この一部屋は、誰にとっても、いつでも帰れる時間であり、いつでも帰れる空間でありたいという、私たちの願いが込められております」と話す。

トリックアートを取り入れた客室内の壁画、誰でものり平になれる変身グッズ、めんこやけん玉といった昭和のおもちゃも取り揃え、大人も思わず童心に帰れるアイテムや仕掛けが充実している。
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ホテルに宿泊した際の楽しみといえば、食事。各地を観光してぐっすり眠り、翌朝いつもと違う場所で食べる朝食は格別である。

今回のコラボでも、ごはんですよ!を使ったオリジナル朝食メニューをそろえている。
「『クロワッサン×ごはんですよ!』『マンゴージャム×ごはんですよ!』など、今まで誰も想像したことがないような斬新なレシピを試行錯誤しながら生み出しました。最終的なメニューは、桃屋の社長と広報アドバイザーである社長の奥さまに、実際にホテルで試食していただいて決定するという形式を取りました」(担当者)。

「ごはんですよ!」の鉄板といえるご飯ではなく、パンにかけるという変化球だが、桃屋の社長夫妻も絶賛していたとのこと。
細部までこだわり抜かれたサービスであることが窺える。気になる宿泊客の反応を尋ねたところ、担当者からは、「ごはんですよ!の瓶をモチーフにしたクッションが好評です。ちょうど良い大きさと抱き心地の良さから、ご自身のお誕生日に利用したくださった方もいらっしゃいます。また、『めんこやけん玉などの玩具で楽しい宿泊になった』『かわいくてはしゃいでしまった』などのお声もいただいております」という笑顔のコメントが寄せられている。
親子2人で泊まった客からはこんな声も…。
「お母さまは懐かしい要素がいっぱいで『昔はこんなだったのよ』という昔話をするきっかけができて、親子で話したことのない会話も生まれたそうです。また、変身アイテムなど写真を撮りたくなる要素がたくさんあるため、娘さまといつもより多く部屋で記念写真を撮影されたといいます。昭和レトロの部屋は、お母さまにとっては懐かしく、娘さまにとっては可愛くて新しい、2人にとって思い出深い時間を過ごされたとのことでした」(担当者)。

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担当者によれば、今回のタイアップのキャッチコピーは、「いつでも帰れる場所がある。いつでも帰れる味がある。」だという。
企画に込めた思いを尋ねたところ、担当者から、「それぞれのブランドに共通する、変わらないことの価値を表現しています。いま、人々はデジタル化をはじめ様々な進化の中で、絶え間なく変化することを求められています。そんな時だからこそ、人は変わらないものに安心感を抱き、愛着を感じ、共感するのかもしれません。今回のタイアップ企画が、そんな今を生きる人々へ2つのブランドならではの癒やしや活力をお届けできるものになれたら嬉しいです」という熱いコメントが寄せられたのが印象的だった。
2023年も残り2ヶ月となり、日々仕事で忙殺される人も多いだろう。そんな時、変わらないゆったりとした時間を味わえる「あの頃へ、いつでも帰れるーむ」で英気を養うのもいいかもしれない。
※コラボ企画の実施施設や期間等に関しては、ワシントンホテルの公式ホームページをご確認ください。

斎藤聡人:1991年生まれ。『Sirabee』編集部記者。
某週刊誌の芸能記者を経て現職に。ジャニーズネタなど、芸能ニュースを中心に様々なジャンルを取材する。
チェーン店からローカル店まで様々な飲食店をめぐり、グルメ記事も手がける。仕事も兼ねた毎日のドラマ鑑賞が日課。