一番危険な“バックドラフト”現象も確認 若手消防隊員対象の研修会で火災現場を実験で再現

火災現場では、どのように火が燃え広がりどのような危険が考えられるのか。現場での経験が少ない若手の消防隊員に向けた研修会が新潟市で開かれました。

新潟市南消防署で行われた研修会には、若手を中心に約30人の消防隊員が参加しました。

【松村道子キャスター】
「この日の実験は、機密性の高い一般住宅を再現した、この模型で行われる。窓も4カ所についています」

4つの部屋のうち、1階のA室を火元に設定。さらに、2階のD室の窓が開いていたことを想定します。

【新潟市南消防署 田澤詠司 救助隊長】
「この火災現場に出動したとします。パッと見た感じD室に火点があるか、なとなんとなく想像にあるのではないか」

煙が多く出ている部屋を火元と思いがちですが、必ずしもそうではないことを念頭に置いて、危険を回避しながら消火を進める必要があります。

また、火災現場で危険な場面の一つが「バックドラフト」現象です。

空気不足でいったん火が抑制されたところに、新鮮な空気が入ることで瞬間的に大きく燃え上がりました。

実は火災報知器の普及などにより、減少傾向にあるという建物が全焼する火災。

現場経験の少ない若手の隊員は、実際の消火をイメージしながら実験に見入っていました。

【新潟市南消防署 鵜頭峻 救助隊員】
「煙の動きや炎の動きを、実際に落ち着いた環境の中で見ることができて、これを現場で生かして、市民の生命・財産を守っていけるように頑張っていきたい」