【動画あり】すす払いで迎春準備 成田山新勝寺 早朝からササ竹で軒下清める

成田市の成田山新勝寺で13日、1年間のほこりを落として迎春準備する年末恒例の「すす払い」が行われた。大勢の初詣客を迎える大本堂では僧侶と職員の約40人が仏像や仏具を拭い、ササ竹を使って軒下のほこりを払い落とした。
成田山のすす払いはかつて江戸城の大掃除が13日にあったことから毎年同じ日付で行う。大本堂のすす払いは参拝客に迷惑をかけないよう早朝に行うのが習わしで、この日も午前5時前から始まった。
導師の伊藤照節寺務長(67)が朝護摩ですす払いの開始を告げ、始めに僧侶らが本尊不動明王を清めた。仏具は布で磨き上げ、本尊の両脇に立つ四大明王をはけで払った。296畳の畳は一斉にほうきで掃いた。
その後、職員10人が長さ約8メートルのササ竹を一斉に動かして大本堂内側の欄間に積もったほこりを払った。外側の正面軒下も同じように清め、日の出が近づき空が明るくなり始めた午前6時10分すぎに作業を終えた。日中も約250人総出で境内各所を清掃し、迎春準備を進める。
僧侶の中峰照希さん(29)は「すがすがしい気持ちになった。今年はコロナが落ち着いた反面、国際情勢が不安定な1年だった。不安や悪いものをはらう気持ちで臨んだ」と話した。
新勝寺では新型コロナ感染拡大前の2020年まで、三が日に300万人以上が初詣に訪れていた。今年は例年の7割程度の人出だったが、来年は通常規模になると見込まれるという。