高まる『賃上げ』ムード 2年連続ベースアップの会社「モチベーション上げて生産性向上を」【新潟】

生活者を圧迫する物価高などを背景に大手企業も続々と表明している賃上げ。

新潟県内では、連合新潟が今年の春闘に合わせて、5%程度の賃上げを求めています。こうした中…

【記者リポート】
「社員の皆さん、机に向かい、真剣に仕事をされています。賃上げムードの高まる中、こちらの会社では、2年連続で給与水準の引き上げがあったということです」

長岡市に本社を持つ工作機械メーカー・太陽工機では、正社員の基本給について、1月の支給分から平均で16.9%の引き上げを実施。去年4月に続く、2年連続のベースアップです。

【社員】
「子どもが3人いるが、生活費もだいぶかさんでいるので、大変助かっている」

一方、物価高などで苦しい状況にあるのは、企業側も同じはずですが、一体なぜ給与の改定に踏み切ったのでしょうか。

【太陽工機 渡辺剛 社長】
「社員のモチベーションを上げて、生産性を向上させる。生産性の向上を図り、原材料高騰をカバーしていく」

渡辺剛社長は、「賃上げにより、社員の仕事に対する意欲が増し、生産性の向上につながる」と話します。実際に働く社員は…

【社員】
「社員の頑張りを反映してくれているなと、素直にうれしく思う。心の余裕が持てるので、そういった意味では、モチベーションにつながっている」

【太陽工機 渡辺剛 社長】
「世界の製造業に貢献しているんだと、そういうプライドを持って働いてもらうためにも、よりよい待遇を会社としては、準備しなきゃいけないと考えている」

さらに優秀な人材を確保するため、新卒社員の初任給の引き上げも実施。渡辺社長は賃上げの動きが今後、地域や業界全体の働く環境の向上につながることを期待します。

【太陽工機 渡辺剛 社長】
「欧州とか米州、先進国に比べるとまだまだ日本の給与水準というのは低い。この流れが日本でもさらに活発に起こってくればいいかなと思っている」