新潟県の新年度予算案について、注目の取り組みをシリーズでお伝えしています。
交流人口の拡大に向けた取り組みの一つとして、県は『自転車の旅・サイクルツーリズム』の受け入れに力を入れ、新たなサイクリングルートの検討などを拡充します。その推進に期待を寄せる宿泊施設を取材しました。
風を切りながら地域の風景を楽しんで走るサイクリング。海外でも人気が高まっていて、県内のサイクリングルートを走る外国人観光客の姿も見られます。
【花角知事】
「自転車はまさに、最近ではサイクルツーリズムという呼び方もあるくらい、地域の活性化につながるので、盛んにしていきたい」
こうした中、県はサイクリイングイベントの開催や新たなサイクリングルートの検討などの取り組みを拡充し、新年度予算案に800万円余りを計上しました。
【杉本一機キャスター】
「サイクルツーリズムの推進に観光関係者は期待を寄せます」
五泉市の咲花温泉。鉄道駅に近く、電車に自転車を乗せて旅をするのにも便利なこちらの旅館の特徴が…
【望川閣 佐藤高広 社長】
「自転車専用の保管室になります」
自転車での宿泊客が愛車を雨や風から凌ぐため利用できる専用の保管室には、自転車をそのまま立てかけるラックが用意されています。ドアには鍵がついているので、盗難の心配もありません。
さらに宿泊する部屋に移動すると…
【望川閣 佐藤高広 社長】
「こちらの小窓から常に自転車が見える」
【杉本一機キャスター】
「ばっちり自分の自転車が確認できるわけですね。すぐ隣にあって見られるのは安心」
部屋には、自転車のメンテナンス用の工具も備え付けられています。
県は、こうして自転車の旅行客が安心して宿泊できる施設を「サイクリストに優しい宿」として認定していて、この旅館も去年11月に認定を受けました。
【望川閣 佐藤高広 社長】
「新型コロナ禍で団体の客が離れてしまって、その中で当館として、新たな魅力強みを作れないかなと考えていた」
ウイルス禍からの反転攻勢に向け、旅館では現在市内の名所を回る数種類のサイクリングコースを作った五泉市と連携しながら、そのPRを図っています。
【望川閣 佐藤高広 社長】
「3月に入ると、水芭蕉から始まる五泉市花シリーズというものがあって、花がどこかしらで咲いているような風景が見られる。そこを自転車でぜひ回ってほしい」
官民の連携が進むサイクルツーリズム。交流人口の拡大に向けキーワードの一つとなりそうです。