酒気帯びで執刀した整形外科医が訴えられる 皮膚が垂れ下がった女性が手術を後悔

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腹の皮膚除去と胸の縮小のための整形手術を受けた女性らが、医師を訴えた。酒気帯びで執刀したという医師のずさんな手術で、女性らの皮膚は垂れ下がってしまったという。『NewYorkPost』『People』がレポートした。

ウェンディさん(51)とアリシアさん(32)という女性が、整形手術を受けた。執刀に当たったのは、アメリカ・アリゾナ州で21年の整形外科歴を持つブラッドリー・ベッカー医師だ。
ベッカー医師は、主に胸と胴部の整形手術を得意としていたようで、Facebookでも推奨するコメントが多い医師だった。
ウェンディさんは9人の子供を出産しており、最近になって体重が120ポンド(約54キロ)も減ったので、整形手術を受けることにしたという。施術内容は、減量で余った皮膚の除去と胸を縮小する整形手術だった。アリシアさんも同時期に、腹部の余った脂肪と皮膚を除去する整形手術を受けていた。
ところが手術の結果は彼女らの期待とはかけ離れ、体には傷跡が大きく残り、皮膚が垂れ下がってしまっていた。そのため2人は、ベッカー医師を相手取り、訴訟を起こしたのだ。

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女性らの証言によると、ベッカー医師が執刀した際、アルコールの臭いがしていたという。ウェンディさんは当時の様子を、「彼は酩酊しているようだった」と話す。
また手術の準備段階で、切除部分を示す印がないことにウェンディさんが「マーカーしないのですか?」と尋ねると、ベッカー医師は慌てて印をつけたのだという。そうして手術室に運ばれたウェンディさんは、「急に不安を感じた」と当時の心境を語っている。
手術の4日後に包帯をほどいてみると、ウェンディさんの腹部にはくぼみができ、除去できなかった皮膚が垂れ下がった状態になっていた。さらに縮小した胸は、左右の大きさも乳房の高さも揃っていなかったそうだ。
アリシアさんもまた皮膚が垂れ下がり、広範囲にわたって縫合の痕が残っていた。おまけに術後の措置が不適切で、感染症を起こしていたという。

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ウェンディさんが最初にベッカー医師に支払ったのは、1万6,000ドル(約230万円)だった。その後に別の外科医による矯正手術を受けたため、2万5,000ドル(約360万円)が余分にかかってしまった。
ウェンディさんは「ベッカー医師による不適切な手術は、体と心に大きなダメージを残した」と話している。
アリシアさんはというと、矯正手術を受けたくても金銭的に余裕がないのだという。「こんな姿にならないために、私は一生懸命働いてきたのに。手術しないで過去に戻れたらどんなにいいでしょう」と話し、後悔の念を隠し切れない。