千葉市都市文化賞 最高賞に「the RECORDS」 廃業ホテル改装、手法を評価

良好な街の景観形成に貢献する建築物や活動などを表彰する「千葉市都市文化賞」で、本年度の受賞作品が決まり、不動産デベロッパー「拓匠開発」が運営する複合施設「the RECORDS(ザ レコーズ)」=中央区=が最高賞のグランプリに選ばれた。同社は2019年度にも飲食施設「椿森コムナ」=同区=でグランプリを獲得している。
同文化賞は景観まちづくりと景観広告、建築文化の3部門があり、グランプリは部門の枠を超え総合的に優れていると判断された建築物などに与えられる。本年度は3部門で計48件の応募があり、デザインや設計の専門家らが選考した。
「the RECORDS」は廃業した5階建てビジネスホテルを同社が大幅改装して22年10月に開業。1、2階が飲食店、3階以上が同社の事務所になっている。建て直すのではなく従前の建物を再構築した手法や、改装時の切断面をそのまま意匠に残すなどしたアイデアが高く評価された。
同社の工藤英之社長は「施設の名前の由来にもなった『記憶の蓄積と記録の塗り替え』を評価頂いたことを大変うれしく思う。現在千葉公園周辺で進行中の『ネバーランド構想』を通じ、われわれの理念である『本能に、感動を。』を世の中に発信していく」とコメントした。
各部門の優秀賞は次の通り。
【景観まちづくり】ZOZOSTUDIO(稲毛区)、千葉公園総合体育館・TIPSTAR DOME CHIBA(中央区)【景観広告】スタジオ・チッタ(中央区)【建築文化】JR幕張豊砂駅(美浜区)、鍋島整形外科新棟(中央区)【C-HOPE賞】手づくり公園まさごの会(美浜区)