去年12月に事実上の運転禁止命令が解除された柏崎刈羽原発。
再稼働に向けた準備が進められる中、原子炉に核燃料を入れる「燃料装荷」前に必要となる訓練が報道陣に公開されました。
1月31日、柏崎刈羽原発で行われたのは、原子炉の配管が損壊し水が大量に流れ出したことに加え、電源が喪失し原子炉を冷却する機能が失われたことを想定した対応訓練です。
訓練は原子炉に核燃料を入れる「燃料装荷」前に必要となる原子力規制庁による検査対象の一つで、参加者は原子炉を冷却するための代わりの設備を動かし、対応に当たりました。
【記者リポート】
「こちらでは、クレーン車を使って海水をくみ上げるポンプを下へとおろしています。この海水が熱交換に重要な役割を果たすということです」
原子炉の冷却機能が喪失した場合、海水をくみ上げ循環させることで、高温になった原子炉冷却水を再び冷やします。
これにより水蒸気爆発などの危険性を下げ、大気中への放射性物質の放出を抑える対応がとられます。
所員による緊急時の対応訓練はこれまでも行われていましたが、原子力規制庁の職員が評価にあたる中での訓練に稲垣武之所長は…
【柏崎刈羽原発 稲垣武之 所長】
「非常に練度はあがって、緊急時対応能力としては高いレベルにきているなという実感を、何度も見ていますが、改めて感じた次第です」
原子力規制庁が評価を行う訓練が2月1日と6日にも行われ、各設備が機能するかどうかを検査する「使用前確認」でも承認が得られれば、7号機の「燃料装荷」が可能となります。