「やべ、ガードレールにぶつけた!」どの程度なら警察に報告が必要? 怠るとどうなるのか

これまで何度もクルマにぶつけられたであろう、ガードレールや標識などを見かけることがあります。もしぶつけてしまった場合、どの程度の規模なら、警察に報告した方がいいのでしょうか。
無数のすり跡がある標識の柱や、明らかにひしゃげたガードレール――これまでクルマが接触したと思える道路施設や人家の塀などを見かけることがあります。もし、こうした「自損事故」を起こした場合、どの程度の規模ならば、警察に報告した方がいいのでしょうか。
「やべ、ガードレールにぶつけた!」どの程度なら警察に報告が必…の画像はこちら >>損傷したガードレールのイメージ(画像:写真AC)。
結論からいうと、自損事故の場合、その規模に関わらず、わずかな接触であっても必ず警察に報告する義務があります。
道路交通法第72条第1項には「警察官が現場にいるときは当該警察官に、警察官が現場にいないときは直ちに最寄りの警察署の警察官に当該交通事故が発生した日時及び場所、当該交通事故における死傷者の数及び負傷者の負傷の程度並びに損壊した物及び損壊の程度、当該交通事故に係る車両等の積載物並びに当該交通事故について講じた措置を報告しなければならない」とあります。
報告を怠った場合、「当て逃げ」として取り締まりを受ける可能性があります。こうなると、違反点数によって免許停止となる可能性があるほか、罰則として懲役や罰金も規定されています。
また、物損があった場合は、それを補償も必要もあります。ガードレールは長さによって金額が違うようですが、2mで数万円といわれています。電柱の場合は数万円で済むものから数百万円するものまで様々です。
ある保険会社の関係者によると、ガードレールや電柱や、標識などの破損の場合、モノそのもの費用だけでなく設置費用なども必要になる可能性が高く、補償が数千万円になるケースもあるとのこと。よく、自動車保険において「対人賠償保険」と「対物賠償保険」の補償額は“無制限”にしておくべきといわれているのは、そのためだといいます。