「黒いタイムズ」ってだけじゃない 実は細かい看板等の“景観ルール”とは? 逆に“かなり派手”になることも!?

見慣れたコンビニやコインパーキングなどの看板が、観光地などでは、茶色や灰色っぽい色に変更されていることがあります。これはなぜなのでしょうか。
見慣れたコンビニやガソリンスタンドなどの看板が、観光地などでは、茶色や灰色っぽい色に変更されていることがあります。コインパーキングの看板も同様に目立たない色になっていることが多いですが、これにはどういった基準があるのでしょうか。
「黒いタイムズ」ってだけじゃない 実は細かい看板等の“景観ル…の画像はこちら >>景観に配慮したコインパーキングのイメージ(乗りものニュース編集部撮影)。
「タイムズパーキング」を運営するタイムズ24の担当者は、「タイムズパーキングの場合、標準デザインはブランドカラーの黄色をベースとしていますが、主に観光地などの景観条例が施行されているエリアにおいては、条例に従い色を変更しています」と話します。
実は、観光地などでは、街並みや公園、観光地の景観が統一されて見えるように、景観法や景観条例に基づく色彩計画に従い、その場所に相応しい色を使用するルールが定められていることがあります。
代表的なものでは、京都の歴史的市街地エリアに設けられている「京都府景観条例」や、関東では栃木県の那須で街道の景観を維持するために定められている「那須町景観条例」などがあります。
こうした条例は1968年に石川県金沢市が定めた「金沢市伝統環境保存条例」が最初とされますが、その後さらに景観に対する意識の高まりにより、2004年6月には景観法が成立。より強制力を持つ景観地区を定めることができるようになりました。
そのため、景観条例がある駐車場によっては、看板等の色彩はもちろん、形状から面積、意匠その他の表示・設置の方法まで細かく定められているケースもあるようです。そうした地域では基本的に黒・白・茶色など、地域の風景に溶け込む目立たない色が使われていることがあります。
ただ、こうしたイレギュラーな看板で、逆に派手な色になるケースもあります。
「三井のリパーク」では、かつて市内の駐車場(現在は閉業)で、ブランドカラーの緑色ではなく、赤を主体とした看板を使用していたことがありました。これはプロ野球チーム「広島東洋カープ」のイメージカラーの赤色に合わせたためです。
ほかにも、三井のリパークの場合、郵便局に隣接するパーキングの看板を赤色にしているケースなどがあるようです。