2人で被害者役と目撃者役を演じ、ひき逃げ事件をでっち上げて現金をだまし取ったとして、大阪府警吹田署は3日、詐欺や恐喝容疑などで大阪府摂津市鶴野、無職、水崎雄太(22)と同府吹田市上山手町、大学生、横川和輝(23)の両容疑者を逮捕、送検したと発表した。2人は3件の詐欺罪などで起訴されている。
逮捕・送検容疑は昨年8~12月、吹田市垂水町の路上で事故を装い、腕時計の修理代として同市内の男性会社員(35)から現金30万円をだまし取るなど、同市や大阪市内で4件の犯行(被害総額計120万円相当)を繰り返したとしている。2人とも容疑を認めているという。
同署によると、歩行者役の水崎容疑者が走行中の車に近づき、ペットボトルを車にぶつけて事故の衝撃音を演出。相手が走り去るのを確認し、目撃者役の横川容疑者の車に乗り込んで追いかけ、2人で「ひき逃げだ。警察に捕まるで」などと持ちかけていた。
水崎容疑者が以前、車にはねられ、携帯電話の修理代現金数万円を受け取った経験があり、犯行を思いついた。2人は、事故の起きそうな狭い道路を実行場所に選び、高級車や複数人が乗車してそうな大型車は避け、一般的な小型の乗用車をターゲットにしていたという。