解体工事で囲いがない! “空き家対策”で工事が増えてトラブルも? 専門家「首都圏では解体業者の3割以上が外国人」

(若狭敬一キャスター)名古屋市中川区の住宅街で行われている、4階建てのビルの解体作業。一部に囲いがなく、粉じんやむき出しのがれきに住民の皆さんが危険を感じています。業者や名古屋市に苦情を訴えましたが、この問題、一体どこがポイントなのか見ていきましょう。
解体工事で囲いがない! “空き家対策”で工事が増えてトラブル…の画像はこちら >>
(柳沢彩美アナウンサー)名古屋市の職員が指摘しているのは、囲いがない部分のことです。このような建物の解体工事をするときには、仮囲いが必要になりますので、仮囲いをしっかりしてないということで、建築基準法違反に当たるということです。この囲いがないために、コンクリートの破片や粉じんが飛散して、近隣の方々からも苦情が出ているということなんです。
CBC
CBC
(柳沢アナウンサー)解体工事に関するトラブルというのは、視聴者の皆さんあるのかないのか?「チャント!」では、今回2,954人の方にLINEアンケートを行いました。解体工事でトラブルになったことはありますか?「はい」と答えた方、9.1%いらっしゃったんです。
CBC
(若狭キャスター)この結果は実感通りです。よく解体工事自体は街で見るんですけれども、さすがプロだな、見事にやってらっしゃるなという印象なんですが、9.1%の方は実際トラブルあったということですね。
CBC
(柳沢アナウンサー)はい、ではどんなトラブルだったんでしょうか?意見はこちらです。(愛知 60代女性)「毎日毎日、朝8時から夕方5時くらいまで地震のような揺れと騒音でノイローゼ一歩手前です」(愛知 30代女性)「大量の砂ぼこりで家の庭が真っ白に。窓も開けられず、2週間外が見られないくらいガラスに汚れが」(愛知 60代女性)「水道管を傷つけてしまったらしく何時間も断水。広範囲水浸し状態で大変でした」(愛知 50代男性)「養生をせずに工事をしていたため、バスケットボールくらいの廃材が、いくつも家の敷地内に飛んできた」、こういった事例もあるんですね。
CBC
(若狭キャスター)解体工事自体は何となく実感として増えているような印象があるんですが、実際どうなんですかね、大石さん。
CBC
(大石邦彦アンカーマン)一言で言えば、これは増えています。最近は「空き家問題」がクローズアップされていますよね。それでこの空き家を何とかしようということで、解体が相次いでいるので需要は増えている。そして解体業者も増えているということなんです。愛知県を取材してみました。
(大石アンカーマン)行政が解体業者を認めるかたちは2種類あるんですね。「許可」と「登録」になります。これは解体費用が500万円を超えるものが「許可」、そして未満のものが「登録」になるんですね。
CBC
この建設業「許可」というのは条件があります。企業や技術の責任者を明確にして、資本金なども提出しなければいけません。一方でこの「登録」の方はですね、大学卒業、高校卒業など場合によりますけども、2年以上の実務経験があれば、登録できるということになるわけです。(若狭キャスター)そうなんですね。「許可」と「登録」でずいぶん差があって、「登録」の場合の方がハードルが低く見えますね。
(大石アンカーマン)そうなんです。今回の問題の業者というのは、「許可」だったのか、「登録」だったのかはわかっていませんが、今の解体業者の特徴とは一体何なのかということを、先ほど取材しました。「あんしん解体業者認定協会」の中野達也理事に伺いました。
CBC
(大石アンカーマン)中野さん曰く、最近首都圏では東京などを中心に、外国人の方がもう3割以上だと。働いてる人だけではなくて、解体業者の代表、つまり社長もですね、今、外国人が増えているということなんです。なので中野さんによれば、ちょっとトラブルの質も変わってきていて、以前は粉じんが飛んできて大変だとか、そのほかコンクリート片が飛んできて危険じゃないかっていう近隣の皆さんの苦情があったそうなんですが、最近はそうではなくて、苦情にしても言葉が通じないと。働いてる人だけではなくて、代表も外国人ですから通じないと。なので、トラブルの質がだいぶ変わってきたという話なんですね。そういう意味ではもう、いわゆる外国人と共存する時代に入ってきて、そういったトラブルをどう解消していくのかっていうのを、そろそろ考えるときなのかもしれませんね。
CBC
(若狭キャスター)こういったトラブルなく、上手く解体業をされてる人が多いとは思うんですが、自分のまわりでこういったトラブルがあったら、どこに問い合わせるのか、これは市町村の窓口ということです。トラブルがありましたら、市町村の窓口に相談してみてください。