アルバイトのシニア「経済的にゆとりがない」が半数超 – 70代の6人に1人が「80歳超えても働きたい」【マイナビ調査】

マイナビは5月22日、「ミドルシニア/シニア層のアルバイト調査(2024年)」の結果を発表した。調査は2024年2月15日~2月19日、40~70代の男女6,466人(アルバイト就業者4,838人、アルバイト就業を希望する非就業1,628人)を対象にインターネットで行われた。
○現在アルバイト就業中のミドルシニア/シニアで、経済的にゆとりがない割合は58.6%

ミドルシニア層(40-50代)・シニア層(60-70代)全体で経済的にゆとりがないと答えた割合は58.6%。属性別でみると、ミドルシニア層は66.2%、シニア層では48.2%となった。全体の平均年収額は106.1万円で、理想の年収額130.2万円より24.1万円低かった。

○約9割が定年退職前と比較して年収が減少

シニア層のうち定年退職前と比較し年収が半分以下に減少した割合は60.4%。年収が減った人を合計すると89.1%になり、約9割が定年退職前と比較し年収が下がる結果だった。また、60歳以上の定年退職者で、定年制を廃止するべきと答えた人は53.1%と半数以上。ジョブ型雇用など働き方も変わる中で、定年の仕組みや働き方・待遇について見直しを求められていることがうかがえる。

○70代シニアの6人に1人が「80歳を超えても働きたい」と回答、仕事探しに年齢の壁も

60代の就労継続希望年齢は、「70歳を超えても働きたい」が35.5%と、3年連続で増加した。また、70代では「75歳まで働きたい(46.5%)」が最も高く、「80歳を超えても働きたい」人は16.5%と約6人に1人だった。80歳を超えても働きたいと答えた人のアルバイトの目的では、「家族の生活費のため」が26.7%と最も高かった。60代、70代ともに就労継続希望年齢は年々上昇しており、健康寿命の延伸や経済的なゆとりのなさが影響していると見られる。

一方、シニア層で仕事探し時に年齢の壁を感じた割合は41.9%で、理由は「応募できる求人の件数が減ったから(51.6%)」が最も高い。従業員に対する70歳までの就業機会確保が企業の努力義務となっているが、就労希望はあっても年齢の壁により実際の就労機会が減少しており、希望と実態にはギャップがあることがうかがえる。