骨折した状態で保護され、2022年10月から沖縄市の沖縄こどもの国でリハビリ中だったハヤブサ「若」が回復し、足にひもを付けた状態で約10メートルの距離を跳べるまでになった。動物看護師の仲間信志さん(23)とトレーニングを続け、秋ごろに野生へ戻る予定だ。
渡り鳥として沖縄に飛来するハヤブサ。保護された当時、右上腕骨を骨折していた若は県内の動物病院で治療を受けた後、リハビリを行うため、沖縄こどもの国にやって来た。23年4月ごろ、仲間さんと出合った当初は体力が落ち「30センチほど飛ぶのがやっとだった」という。
仲間さんはまず若と信頼関係を築くことからスタート。「餌をあげながら、手に乗ることに慣れさせた」と振り返る。その後、若は前に進んだり浮き上がったりする力をつけ、徐々に筋力が回復。今年1月ごろには約10メートルの距離を飛べるまでになった。
今後は自力で飛び立てるようになる他、長い時間の飛行能力をつけた上での自立を目指しており、仲間さんは「トレーニングを続け、ベストな状態で野生に戻してあげたい」と目標を掲げた。(社会部・天久仁)