火災で本殿や能舞台が焼失した新潟県佐渡市の二宮神社が地域の協力を得ながら再建へと一歩を踏み出しています。
夏に薪能が行われ佐渡市の有形文化財となっている能舞台がある二宮神社。この歴史ある建造物は2度の火災に見舞われます。
2021年、放火により本殿が全焼。このとき被害を免れた能舞台も去年、薪能の開催わずか2週間前に…
【駆けつけた市民】
「大きな煙が上がったので、えっと思って駆けつけたが、もう燃えていた」
火災により焼失してしまいました。
【二宮神社 森谷雅勝 宮司】
「まさかと思った」
火災の爪痕が残る二宮神社で当時の様子をこう話すのは、宮司の森谷雅勝さん。
【二宮神社 森谷雅勝 宮司】
「本当、大事にしていかないと文化も何もできない」
今年の夏も薪能は開催できず、悔しさを口にします。
それでも、境内では佐渡市の専門学生たちが卒業制作として学校に残していた社殿を譲り受け、改築する工事が進んでいました。
【二宮神社 森谷雅勝 宮司】
「引き継いでいかなければいけない。悪い奴に負けていられない」
地域の伝統を後世に残すためにも神社関係者は今後、地域の協力などを得ながら能舞台の復元も行う考えです。