「脱マスク」 でメイクはどうする? コーセーがトレンド解説

コーセーがこのほど、「マスク緩和と5類移行で変わるメイクトレンド」セミナーを開催。3年以上マスクを常時着用する生活にともない、メイクのトレンドも「マスクありき」のものに変化してきた。今後マスクを着用しなくなる機会も増えていく中、どのようなトレンドが想定されるのだろうか。
○リップメイクを楽しみたい、でもマスクは完全には外せない

3月13日から新型コロナウイルス対策としてのマスクの着用のルールが変わり、「着用は個人の判断に委ねることを基本」とする。さらに5月8日からは新型コロナウイルスはインフルエンザなどと同じ「5類」への移行も決まっており、今後マスクを着用しなくなる機会が増える。この3年間、目元だけのメイクで済ませていたり、あるいはそもそも化粧自体をほとんどしなくなっていたりした人も多いのではないだろうか。

マスクを着用することが前提だったこともあり、2022年までは目と眉を強調するメイクがトレンドに。コーセーでも食事などの度にマスクを着脱しても崩れに強いセミマットのベース、そしてリップメイクはマットで血色感のあるメイクを提案してきた。

しかし3月13日以降を見据え、同社が10代から50代の男女500人に対して行った「マスクとメイクの意識調査」によると、「3月13日以降にマスクの着脱をどのように考えていますか」という質問に対し「常時着用する」と回答した人は51.0%。さらに「外を歩くとき以外は着用する」18.4%、「電車など不特定多数の人がいる場所では着用する」19.2%など、3月13日以降も「状況に応じて着脱する」人が多いことが予想される。

これから楽しみたいメイクについてはこれまでマスクに隠れて楽しめなかった「リップメイク」を楽しみたいと考えている人が多い。しかし、まだマスクは状況に応じて着脱することが予想されることから、「色落ちしづらい」「マスクにつかない」リップメイクを求める声も。
○今後のメイクのトレンドは?

そうしたニーズを踏まえ、同社美容開発部ビューティークリエーションユニット ヘア&メイクアップアーティストの土橋脩氏がおすすめのリップメイクのコツ&トレンドについて伝授してくれた。

マスクを外す機会の増える今後のトレンドは「ツヤと発色を意識したメイク」。これまでのマットさを重視したメイクとは異なり、ツヤを出すことでよりイキイキとした印象になり、さらにリップメイクに重点を置くことで顔が明るくなり引き締まって見えるのが特徴だ。

まずは女性のメイクのポイントについて。ベースメイクはツヤ感のあるファンデーションを使用する。ポイントは少量を叩くようにして顔の外側に伸ばすようにして重ねていくこと。顔の中心部は重ね塗りすることでナチュラルにカバーしつつよりツヤも出る。

次にハイライトを入れていく。指で少量をとり目の下にポンポンとつけることで自然なツヤ感が出る。さらに鼻筋・額・唇の山、あごなどに入れる。チークを塗る部分にも少し入れることで肌がイキイキとするのがプロのテクニックだ。

アイシャドウはグラデーションを意識し、ラメ入りのモーブ(薄くグレーがかった紫色)カラーでまぶたに明るさを与える。

常時マスクを着用していた時にはマスクより少し高めにはみ出るように入れていたチークは、今後少し低めに入れ、ほんのり血色を出す程度に抑えると良い。このあとのリップメイクを映えさせるためだ。

そしてトレンドのリップメイク。近年人気の高まっている「リッププランパー」を使用する。リッププランパーは唇をぷっくりさせる&下地を作ってくれる効果があり、さらに唇のケアもしてくれるアイテム。リッププランパーを塗った唇にマット系ルージュを重ねることで、ツヤ感がありつつもマスクにつきにくく崩れにくいリップメイクが完成する。マット系ルージュを塗る際に指で置くようにつけることでツヤ感がキレイに出る。

続いては男性のメイク。まずはシェーディング。耳の横からあごの先まで自然に入れていく。頬骨の下にも少量入れることで立体感が出て顔に締まりが出る。

男性にもハイライトは有効だ。しかし女性に比べより自然に仕上がるように、とにかく少量ずつ乗せていくのが重要。

アイシャドウは濃いめのカラーを目のキワ部分に入れる。少し顔に強さが与えられる程度でOK。

リップは自分の粘膜に馴染む色を選ぶことでより自然に仕上がる。

まだまだ不安なご時世の中でもメイクの力を借りてよりイキイキとした表情を演出することで、仕事もプライベートも前向きに過ごすことができそうだ。この春からはメイクを思いっきり楽しんでみては。

松本果歩 まつもとかほ 恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり、店長を務めた経験あり。Twitter: @KA_HO_MA この著者の記事一覧はこちら