「少し前から危険感じていた」 “空き家”の斜面でコンクリート壁崩壊 「やきもの散歩道」で住宅押しつぶされる 愛知・常滑市

観光客も多く訪れる場所で、あわや大惨事です。おととい(27日)愛知県常滑市で、斜面を覆うコンクリートが崩落し住宅が押しつぶされました。
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事故があったのは、常滑市栄町の「やきもの散歩道」と呼ばれる一角です。警察などによりますと、27日午後10時ごろ土砂崩れを防ぐために斜面を覆うコンクリート「擁壁(ようへき)」が崩落し、住宅1軒を押しつぶしました。
(擁壁の土地所有者)「(コンクリートブロックが)4つ。角まであったが落ちてしまった」
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住宅は、去年の末ごろから空き家となっていて、けが人はいませんでした。擁壁があった土地の所有者によりますと、コンクリートは60年ほど前に設置されたもので、少し前から危険を感じていたといいます。
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(擁壁の土地所有者)「外壁の境目が広がってきていて気にしていたが、少し前から市に相談していた。えらいことはえらいことだが(空き家に)人がいなかったので、けが人がいなくてよかった」
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また近所の住人によりますと、押しつぶされた住宅に以前住んでいた高齢の女性は「コンクリートにヒビが入って砂が出てきている。大きな音がしたら逃げないといけない」と息子から言われていたということです。こうした擁壁の崩落は各地で起きています。
ことし2月、東京都世田谷区の工事現場で擁壁が崩落。擁壁の上にある建物4棟に倒壊の危険があるとして住民に避難指示が出されました。専門家は古くなった擁壁の危険性を、こう指摘します。
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(近畿大学 理工学部 河井克之教授)「長い間、風雨にさらされると表面が削れて風化するので。クラック(ひび)が入りやすくなる」
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身近に潜む危険。古くなった擁壁を見分けるポイントについては…。
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(近畿大学 理工学部 河井克之教授)「雨が降ったときに(水抜きから)水が出ているかどうかや、コンクリートにひびが入っていないかどうか」
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常滑市は、崩落した現場近くの道路の一部を通行止めにしていて、近づかないよう呼び掛けています。