洗濯後の衣類から嫌な臭いが漂い始めたら、洗濯槽にカビが繁殖しているのかもしれません。
清潔に保つためには定期的なお手入れが欠かせませんが、一度きれいに掃除をしたら、次はカビが生えにくいよう、対策しておきたいもの。
洗濯槽のカビ対策で耳にする機会も多いのが、「お酢を使うとカビの繁殖を予防できる」というライフハックです。
実際のところはどうなのか、各電機メーカーが加盟する、一般社団法人日本電機工業会の公式サイトから解説します。
お酢は高い殺菌効果や抗菌効果を持つため、「カビにも効果を発揮してくれるのでは…」と期待する人も多いのではないでしょうか。これについて、日本電機工業会は公式サイトで以下のように伝えています。
お酢によるカビの発生防止効果は確認できていません。また、お酢は洗濯機の金属部品を傷める危険性がありますので、洗濯機には使用しないでください。
日本電機工業会 ーより引用
細菌に対して高い効果を発揮するお酢ですが、カビにはあまり意味がありません。もともとお酢は、穀物を原料に作られているため、カビ予防目的で使用した結果、かえってその繁殖をサポートしてしまう恐れもあるでしょう。
また、強い酸性の性質を持つからこそ、金属には悪影響が出る可能性も。
家電製品である洗濯機には、当然多くの金属部品が使われています。お酢の影響で、表から見えない部分の金属部品が傷んでしまった場合、発見が遅れる場合もあります。想定外のトラブルにつながらないよう、使用を避けましょう。
※写真はイメージ
普段どれだけ気を付けていても、水や洗剤をたっぷり使う洗濯機内は、カビが繁殖しやすい環境にあります。お酢ではなく、洗濯槽クリーナーを使って定期的にお手入れするのがおすすめです。
洗濯槽クリーナーは、せっけんカスやカビ汚れなど、特有の汚れを効率よく除去できるよう作られています。定期的な使用で繁殖を抑制すれば、汚れや臭いトラブルの悪化を予防できるでしょう。
洗濯槽クリーナーには、塩素系と酸素系の2つの種類がありますが、カビに対して高い効果を発揮するのは『塩素系』です。洗濯機の取扱説明書を確認のうえ、適切に使用しましょう。
目に見えない部分のお手入れは、正しい方法で行うことが大切です。日本電機工業会が公式サイトで紹介している内容にも、ぜひ注目してみてくださいね。
[文・構成/grape編集部]