日本生活が1年以上に…ウクライナ避難民の憩いの場としてブラザー工業がミシン教室 刺繍は現地で親しまれる

日本での生活が1年以上にもなったウクライナ避難民が、名古屋にも大勢います。彼らの憩いの場としてミシン教室が開かれました。 名古屋市瑞穂区の「ブラザーミュージアム」で開かれたミシンの講習会。参加しているのは、ウクライナからの避難民です。
作っているのは小さなバッグです。ウクライナの国旗も刺繍します。
中には、日本の高性能ミシンを初めて使うという人もいました。デザインのデータを自動で刺繍する機能には、動画を撮りたくなるほど感心したようです。
女性:「頭いい!すごいびっくりした。初めてこの刺繍ミシン見ました。面白い」 ウクライナの人にとって、刺繍は古くから親しむ大切な文化です。家庭用ミシンで世界トップシェアのブラザー工業と、ウクライナ文化協会が、憩いの場として会を企画しました。
真剣な表情で取り組んでいるのは72歳のマリーア・サルクさんは、名古屋へ避難してきてからもう1年が過ぎました。 刺繍が趣味だといい、これまで手縫いで様々なものを作ってきました。母国の国旗の刺繍に満足げです。
マリーア・サルクさん:「簡単なミシンしか使ったことがないから、今回のミシンは素晴らしかったです。(ウクライナの友達に)ミシンだけじゃなくて、日本の全部を話したい。早く平和になってほしい」 1年も続いた避難生活。皆さんにとって安らぐひとときとなったようです。ブラザー工業の担当者:「手作りの暖かさというのは作業している時もそうですし、出来上がった時の喜びというのもございますので、少しでもホッとしたり、楽しい時間をミシンを通して過ごしていただきたいなと思っております」
ブラザー工業は、ミシン1台をウクライナ文化協会に寄贈。今後、名古屋市東区の協会事務所で開く刺繍教室などで使われるということです。