5月に開催の広島でのG7サミット 一匹狼的なテロに厳重注意

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応援演説で和歌山の漁港を訪れた岸田文雄首相は15日、自らを狙った襲撃テロ事件に遭った。岸田首相が演説を始めようとした直前、男が岸田首相の背後から爆発物らしきものを投げ込んだ。
男は近くにいた漁師などにヘッドロックをくらってすぐに抑えられ、岸田首相はすぐに現場から避難した。そして、男が爆発物らしきものを投げてから50秒後にそれが爆発し、現場は騒然となった。一連の騒動によって警察官1人が軽傷を負った。
警察は兵庫県に住む24歳の容疑者を威力業務妨害の疑いでその場で逮捕したが、男は取り調べで弁護士が来てから全てを話すと供述している。
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この事件によって多くの人が昨年7月に安倍元首相が奈良で演説中に撃たれ死亡した事件を思い出したはずだ。あのときは演説中に背後から撃たれ、周辺にいたSPの対応が遅かったと批判の声が広がった。
しかし、選挙というのは政治家が有権者たちに自分の考えや政策を訴える重要な機会であり、厳重な警備によって支持者たちに十分に訴えることができず、それが落選に繋がる可能性もあり、選挙と警備は難しい関係にある。
今回の事件によってG7サミットではいっそう警備が強化され、緊迫した中会合が行われることになろう。日本の警備を批判する声もあるが、世界的に見ても日本警察の能力は高く、おそらくG7で大規模なテロは起きないだろう。
しかし、和歌山や奈良の事件からも分かるように、一匹狼的なテロ事件を防止することは簡単ではない。しかも武器を自分で作ったとなれば、その使用を止められるのは現場しかない。G7でもこういったテロ事件が起きないことを願って止まない。