「サッポロ生ビール黒ラベル」はなぜうまい? 「完璧な生」を体験してきた

サッポロビールはこのほど、メディア向けに「サッポロ生ビール黒ラベル おいしさ体験会」を開催。「日本一美味しい黒ラベル」が飲めるという銀座駅直結の「サッポロ生ビール黒ラベル THE BAR」でおいしさの秘密と原料へのこだわりを聞いてきた。

○原料にこだわることでおいしさを実現

「サッポロ生ビール黒ラベル」といえば妻夫木聡さんが出演するテレビCM。「じっくりと大人が愉しむビール」というイメージが定着している。

そんな「大人の☆生。」という世界観や「完璧な生」を追求した品質へのこだわりが大人達から支持され、2014年から2022年にかけて缶製品の売上は168%伸長。銀座駅直結のTHE BARは「日本一美味しい黒ラベルを提供する店」として、コロナ前の売上を超える来客があるという。そうした人気を受け、夏には福岡と大阪にも「THE BAR」を期間限定でオープンする予定だ。

黒ラベルは熱処理ビールが主役だった時代、飲食店での樽生ビールの人気を受け1977年4月に「サッポロびん生」を発売したのがはじまり。

原料にこだわり、大麦の開発から品種改良(育種)まで自社で行う。大麦は群馬県、ホップは北海道で開発し、独自に開発した「うまさ長持ち麦芽(LOXレス麦芽)」はビールの酸化を促進する酵素を持たない大麦。使用すると香味耐久性と泡持ちをアップさせるのが特徴だ。泡持ちは10%アップ、通常ビールを保存していると発生する「老化臭」を各段に感じさせにくくなるという。つまり、「おいしい」と感じる時間が長くなるというわけだ。

○「日本一美味しい」黒ラベルってどんな味?!

今回はTHE BARで実際に「日本一美味しい黒ラベル」を味わうことに。銀座駅直結なのには、「まずはここでビールを1杯飲んで、その後銀座の街に繰り出してくれたら」という思いもあるそうだ。

「パーフェクト黒ラベル」(550円)を注文すると、いきなりグラスを洗っている? 様子。これは常温で保管されているグラスを提供前に冷水で冷やしているのだそう。THE BARではグラスの洗浄・注ぎ方・ビールの温度管理に徹底的にこだわっており、これもその一環。グラスとビールの温度差をなくすのがポイントだという。「そこまでするのか……」と驚いた。

続いてはビールを注いでいく。最後にきめ細かな泡を注いで仕上げをする際、途中に入ってしまった粗い泡が押し出される。

過程を見ていると、とにかく泡にこだわっていることがわかる。きめ細かな泡でフタをされることで、ビール部分の炭酸が抜けないというからそのきめ細かさはかなりのもの。しかし提供時に温度が4~6℃になるよう素早さも忘れない。

そうして提供された「パーフェクト黒ラベル」……こんなにも美しい生ビールは見たことがない!

「注ぎ立てが美味しいので、すぐに飲んでください」と言われた。温度があがると泡も減ってしまうという。

たしかにこだわっていた泡は1点の乱れもない。飲んでみると「生ビールの美味しさは泡で決まるのかもしれない」と思う。泡が美味しいと、ビールの美味しさもより引き立つのだ。

飲み終わると、グラスに線がつく。これは「何口で飲んだかわかる」線なのだそうで、泡がきめ細かでないと起きない現象だ。

○家で缶ビールをおいしく注ぐコツは?

サッポロビール広報部の楯優作さんに、家でも缶ビールをおいしく飲むポイントも教えてもらった。

まず、グラスはキレイなものを使用すること。スポンジは油のついた食器を洗うものとは分けて専用のものを使用し、布巾などでは拭かずに自然乾燥させる。よく冷やすのも重要だ。

缶ビールを注ぐ際は8割が泡という状態まで高い位置から注ぐ。泡が落ち着くまでを待ちビールと泡が1:1になったら9割くらいまで注ぐ。そして最後はグラスのフチに沿わせるように・泡を持ち上げるように注げば完了だ。これは「3度注ぎ」と呼ばれている方法で、泡がクリーミーに仕上がる方法なのだそう。

なんとなく「とりあえずビール」と言ってしまいがちだが、注ぎ方に徹底的にこだわったビールは驚くほどおいしい。THE BARで、お家で、こだわりの1杯を飲んでみてはいかがだろうか。

松本果歩 まつもとかほ 恋愛・就職・食レポ記事を数多く執筆し、社長インタビューから芸能取材までジャンル問わず興味の赴くままに執筆するフリーランスライター。コンビニを愛しすぎるあまり、OLから某コンビニ本部員となり、店長を務めた経験あり。Twitter: @KA_HO_MA この著者の記事一覧はこちら