名古屋港水族館でゴールデンウィーク注目“限定ガチャ” 豊橋のんほいパークは“動物主”になれる企画が人気「キリンと朝食を食べたい」

ウクライナ情勢をはじめとする世界情勢の不透明さや、コロナ禍などによる物価高で動物園や水族館でもエサや光熱費などの負担が重くのしかかっています。これらの負担に対応すべく登場したのが動物園の「動物主」と、水族館の「ガチャ支援」です。一体どんなものなのか、取材しました。
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愛知県豊橋市を代表する動植物公園「のんほいパーク」。2023年4月8日、“動物主”の認定式が行われました。
(のんほいパーク・木佐貫敦士さん)「のんほいパークの動物個体ごとに1年間を通して“動物主”という形で、飼育体験や動物の幸せを皆さんで学んでいただくような企画」
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1年間限定でキリンだけでなく、ゾウ・シロサイ・ライオンの飼育オーナーになる権利を30万円で購入できます。認定式に参加したのは今回、抽選で決まった12組の「主」たち。ゾウの「主」が6組。キリン・シロサイ・ライオンの「主」がそれぞれ2組です。「主」たちは、これから1年を通して月に1回程度餌やりや獣舎の掃除などの飼育体験ができます。
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(東京から来た“キリン主”)「プランの内容見て、ぜひ…即決だった。(キリンと)朝ご飯を一緒に食べるというのがあるので、どんな形で一緒に食事が取れるのか楽しみ」
飼育員でなければ立ち入れないエリアに入れたり、貴重な体験ができたりすることに価値を感じ、応募した人もいました。

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この取り組みは、「のんほいパーク」と「JR東海」が手を携えて展開する旅行プラン。JR東海は、2021年から「推し旅UPDATE」と称し、旅先で特別な体験ができるプランを打ち出しています。
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(JR東海 営業本部・伊藤悟副長)「6頭ゾウを抱えている動物園は、全国的にない。『馬主』にインスパイアされて『ゾウ主』を作ってしまえばいいんじゃないかと…」
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2022年、のんほいパークで「ゾウ主」になれるというプランを提案したところ応募者が殺到!倍率は7倍以上!今回はその第2弾として、ライオンにキリン、シロサイも加わりました。
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「主」になった皆さんはバックヤードツアーに参加できます。ゾウの足裏を触ったり、シロサイとスキンシップしたりと、生まれて初めての体験です。
(大阪から来た“ゾウ主”)「動物園に来てもここまで近く触れ合うことってないので、すごくいい経験ができた」
このプランは、「のんほいパーク」側にも大きなメリットがあります。
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(のんほいパーク・木佐貫敦士さん)「コロナ禍やウクライナ情勢でエサ代が高騰していて、このプランを通して動物のエサ代についてご協力いただけるのはありがたい」
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「主」たちが支払った30万円のうち、半分ほどが動物たちのエサ代に充てられます。プランを企画したJR東海は、要望の声があれば2024年度以降も計画したいと話します。旅先でどんな「コト」を楽しむのか?特別な時間を求めるニーズは高まっているようです。

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名古屋市にある「名古屋港水族館」でも、新しい形の寄付ができる取り組みを行っています。
(名古屋港水族館・木部悟さん)「世界的なエネルギー価格の高騰は、一般家庭と同様水族館も打撃を受けている」
水槽の温度管理などは電気供給なしにはできません。高騰している電気代を抑えたくても、生き物の暮らしに直結する設備の節約は限界があります。
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そこで登場したのが「ガチャde寄付」。一回500円のガチャガチャで出てくるのは、飼育係が撮影した生き物たちの愛くるしい姿がプリントされた限定缶バッジです。支払われた500円の一部はエサ代に充てられます。コロナ禍の2020年に始まり、期間限定でこれまで27回実施され、人気企画に成長しました。
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(名古屋港水族館・木部悟さん)「今では年間で約900万円を超える寄付を頂いている。大きな収入になっている」
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名古屋港水族館全体のエサ代は年間約8000万円。2022年度は、エサ代の一割以上を寄付で賄うことができ、燃料費高騰の今、感謝に堪えないとのことでした。
(来館者)「ガチャガチャを結構するけど、寄付できるのは初めて。子どもも喜ぶと思う」
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現在実施中の「ガチャde寄付」の設置は2023年5月12日まで。ウクライナ侵攻に端を発し、動物たちにも及んでいる価格高騰の波。それを少しでも抑えようという取り組みが続いています。
CBCテレビ「チャント!」2023年4月18日放送より