自称『イクメン』の父親 子育てを偉そうに語っていたけど、実態は…

「女性は家事、男性は仕事」という昔ながらの考えが、父親の子育て参加を阻む原因の1つとなっていた日本。
2010年頃から広まった、子育てに積極的な父親を『イクメン』と呼んで応援するブームは、社会をいくらか改善することにつながったといわれています。
男性の長時間労働や、困難だった育児休暇の取得が見直され、子育てをしやすい環境へと一歩前進したのです。
しかし、そんな『イクメン』ブームが残したのは、子育てにプラスなことばかりではありませんでした。
漫画家やイラストレーターとして活躍する、うめじろう(umeda_umejiro)さんは、『イクメンあるある』といえる創作漫画を描きました。
自称『イクメン』の男性は、偉そうな態度で子育ての持論を語っていたのですが…。
家事や育児を難なくこなしているのかと思いきや、おむつ替えは妻に丸投げ!
そう、この漫画の男性は、子育ての楽しいところにのみ関わり、自分がやりたくない部分は放棄しているのです。
ほかの父親よりも優位に立ち、周囲にちやほやされるためだけに『イクメン』を自称しているのでしょう。
内実のともなっていない『イクメン』は実社会でも多数現れ、人々の反感を買いました。
もはや『イクメン』という言葉自体に嫌悪感を抱く人も少なくはなく、漫画にはこのような感想が寄せられています。
・本物の『イクメン』はおむつ替えまでするんだよ!
・母親側には『イクジョ』みたいな言葉はないのに…。
・自称『イクメン』は信用できない。そもそも子育てをする男性って、つまり父親ですよね?
もちろん『イクメン』を自称しながら、子育てを真面目に行っている父親も一部います。
きっと、自分と同じような父親が増えることを願い、子育てに参加する男性の背中を押すために、あえて分かりやすい『イクメン』を掲げているのでしょう。
そんな人々の努力にタダ乗りし、甘い汁のみ吸う行いは批判を免れません。
称賛されることを望むのではなく、我が子と向き合う時間を喜べる親が増えることが望まれています。
[文・構成/grape編集部]