いま、女子でも甲子園球場で試合をするチャンスがあること、ご存知でしょうか? 夢に向かって奮闘する中学生女子に密着しました!
公式戦無敗で春の全国大会を制した「東海中央ボーイズ」。よく見ると、ボーイズとは言いながらも女性選手がいます。
女子も「夢は甲子園」 全国優勝のチームで男子と共に頑張る2人…の画像はこちら >>
愛知県豊明市の中学3年生 田中結月(ゆづき)さん(14)。このチームの女性選手第1号です。Q.男子と同じチーム 抵抗はなかった?(東海中央ボーイズ 田中結月さん(14))「はい」Q.どうして中学でも野球を?(東海中央ボーイズ 田中結月さん(14))「高校までしっかり(野球を)やって甲子園に立ちたい夢があるので、中学でもやろうと思いました」
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実は3年前から、女子高校野球の全国大会の決勝戦が甲子園球場で行われています。
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その影響からか、最近参加チームが増えています。(東海中央ボーイズ 田中結月さん(14))「高校で野球やりたいと思うなら、中学校で男子とやることは自分の実になると思います」女子も夢は甲子園!田中さんは中日本の女子選抜メンバーに選ばれていて、8月には全国大会に出場します。
ところで東海中央ボーイズにはもう一人、中日本選抜に選ばれている女子選手がいます。愛知県豊田市の尾本鈴音(りりん)さん(13)、中学2年生です。
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4月に行われた上級生との紅白戦ではヒットも打ちました。2年生チームを率いる竹内監督は…(2年生を指導する 竹内茂雄 監督(56))「負けん気が強いというか、ガッツが表に出る」「男子に混じっても全然遜色ないプレーをするので、完全な戦力として見ています」
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一日中練習したあとは…Q.きょう帰ってどうするの?(東海中央ボーイズ 尾本鈴音さん(13))「ちょっとだけスイングして、すぐお風呂入って寝ます」Q.何スイングぐらいするの?(東海中央ボーイズ 尾本鈴音さん(13))「100ぐらいします」Q.ゲームとか遊びたくならない?(東海中央ボーイズ 尾本鈴音さん(13))「しないです」
練習後に自宅で100回素振りするという尾本さん。いったいどんな一日を過ごしているのか、豊田市の山間部にある自宅を訪ねました。玄関の前が防球ネットに囲まれた練習場。高校野球経験者のお父さんがDIYで作りました。
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(父 尾本博幸さん(52))「一つのことをまずしっかり最後までやってほしいので、『僕が子供たちに伝えて教えられることは何だ?』ってなったときに、野球しかなかったので、野球をやってみようと」
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鈴音さんは4人きょうだいの2番目。学校から帰ると、三女の琴音(ころん)さんと長男の塁匠(るうい)君と3人の練習が始まります。
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練習メニューは自分たちで考え、仕事帰りのお父さんが徹底的に付き合います。なんとバッティングマシンも!正規の距離の半分弱から投げられるボールを打ち返します。練習を見つめるお母さんはどんな気持ちなのでしょう。(母 尾本直美さん)「何でもよかったんですけど、スポーツに取り組んでくれればいいなと」Q.ボールが顔に当たったら?(母 尾本直美さん)「そこまで考えなかったです。まぁ(当たっても)治るかなと」
何よりも野球が上手くなりたい。その一心で練習漬けの毎日。日が暮れても庭での練習は続き、終わったのは夜7時過ぎ。
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高校生のお姉さんも帰宅して、全員での夕食です。(家族全員)「感謝を込めて いただきます」
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野球を始めたころは考えられなかった「甲子園への道」。(東海中央ボーイズ 尾本鈴音さん(13))「昔から男の男の子だけ行くのはおかしいなと思っていた。女子高校野球で甲子園に行けるという話があるのはものすごくうれしいですし、早く行きたい気持ちがある」Q.野球だったら誰にも負けたくない?(東海中央ボーイズ 尾本鈴音さん(13))「はい。負けたくないです」Q.女子でも男子でも?(東海中央ボーイズ 尾本鈴音さん(13))「はい。性別なんて関係ない。やる時はやる」
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スピードもパワーも違う中で、どんな男女も一緒にできるわけではありません。しかし、取材を進めていくと田中さんや尾本さんが進む先には、これまでと違う世界が待っている気がしました。
2023年5月29日放送 CBCテレビ「チャント!」より身近なギモンや地域の困りごとを「チャント!調査隊」が徹底取材!あなたの「なぜ?」や「知りたい!」に応えます。https://hicbc.com/tv/chant/ から情報を気軽にお寄せ下さい。