冷蔵庫の電気代を抑える”5つ”のポイント – 無意識にやっている「あの行動」が電気代を上げているかも…?

電気代高騰が話題になる中、本格的な冷房シーズンの到来を控え、「今夏の電気代が心配」という人も多いのではないでしょうか。
節電に取り組む際に着目したいのが「冷蔵庫」。常に電源をオンにしている家電だからこそ、使い方や設置環境を見直すだけで、長い目で見ると大きな節約になるかもしれません。

■温かいものは冷ましてから冷蔵庫へ

カレーやシチュー、煮物などの温かい食品をそのまま冷蔵庫に入れてしまっていませんか?

温かいものを冷蔵庫に入れると、庫内の温度が上がり、冷やすために余分なエネルギーを消費してしまいます。また、近くにある食品が変質する可能性もあるので、温かいものは冷めるのを待ってから冷蔵庫に入れるようにしましょう。
■庫内の温度設定を適切に

エアコンなどと違って、冷蔵庫は常にオンになっているので、温度設定に気を配る機会は少ないかもしれません。電気代を節約するには、冷蔵庫内を適温に設定することも大事になってきます。

冷蔵庫の温度設定を「強」から「中」に変更するだけでも、年間で電気61.72kWhの節電、約1,910円の節約に(周囲温度22℃の場合)。

ただし、いくら電気代が節約できても中の食品が傷んでしまっては本末転倒なので、夏に「弱」にすることはおすすめできません。季節(室温)に合わせて冷蔵庫の温度設定を見直すようにするといいでしょう。
■庫内に食品を詰め込みすぎない

冷蔵庫にスペースがあると、ついついたくさんの食品を詰め込んでしまいがち。「とりあえず取っておこう」と保存した食べ残しが、結局食べられずに捨てられることも多いようです。

冷蔵庫内に食品を詰め込んでしまうと、庫内の空気循環が悪くなり、余分な消費電力が増えるだけでなく、お目当てのものを探すのに時間がかかってしまい、さらに電力を消費する原因に。「冷蔵庫内はこまめに整理する」「常温で保存できるものは冷蔵庫に入れない」などして、庫内に入れる食品は冷蔵庫の容積の7割程度にとどめるようにしましょう。

冷蔵庫内の食品を半分にした場合、食品を詰め込んだ場合に比べて、年間で電気43.84kWhの節電、約1,360円の節約になります。
■開閉回数・開閉時間を減らす

冷蔵庫の温度は室温よりも低いため、冷蔵庫を開け閉めすると庫内の温度が上がり、電力消費が増えます。そのため、何度も開け閉めしたり、長時間開けっ放しにしたりするのは避けるようにしてください。

旧JIS開閉試験(冷蔵庫は12分ごとに25回、冷凍庫は40分ごとに8回で、開放時間はいずれも10秒の開閉)を行った場合、その2倍の回数の開閉を行った場合に比べ、年間で電気10.40kWhの節電、約320円の節約に。

また、開けている時間が10秒間の場合、開けている時間が20秒間の場合に比べ、年間で電気6.10kWhの節電、約190円の節約になります。
■壁と冷蔵庫のあいだに間隔を空ける

壁と冷蔵庫のあいだに適切な間隔を空けることも節電になります。冷蔵庫は背面や側面から放熱しているので、冷蔵庫を壁にぴったりくっつけてしまうと放熱の妨げになり、余分な電力を消費してしまうのです。冷蔵庫の周囲には5cm以上の間隔を空けるようにしましょう。

冷蔵庫の片側のみが壁に接している場合、冷蔵庫の上と両側が壁に接している場合に比べ、
年間で電気45.08kWhの節電、約1,400円の節約になります。

日常的に電源をオン・オフする家電ではないからこそ、冷蔵庫は設置する環境や使い方が大切。ちょっとした工夫でも長い目で見れば大きな節電・節約につながるので、今すぐできることから始めてみてはいかがでしょうか。

春奈 はるな 和歌山出身、上智大学外国語学部英語学科卒。信念は「人生は自分でつくれる」。2度の会社員経験を経て、現在はフリーランスのライター・広報として活動中。旅行やECをはじめとした幅広いジャンルの記事を執筆している。旅をこよなく愛し、アジア・ヨーロッパを中心に渡航歴は約60ヵ国。特に「旧市街」や「歴史地区」とよばれる古い街並みに目がない。ブログ「トラベルホリック~旅と仕事と人生と~(https://harubobo.com/)」も運営中。 この著者の記事一覧はこちら