三大都市圏の「派遣平均時給」は1,671円-2カ月連続で過去最高時給に

エン・ジャパンは7月19日、「2023年6月『エン派遣』三大都市圏 募集時平均時給レポート」を発表した。2023年6月度に、「エン派遣」に掲載された全職種の求人情報をエリア別に集計し、募集時の平均時給を分析した。

2023年6月度の三大都市圏平均時給は1,671円(前月比+8円・0.5%増、前年同月比+57円・3.5%増)だった。前月、前年同月ともに上回り、2カ月連続で過去最高時給を記録。「その他」を除く職種で過去最高時給となっている。平均時給の上昇には、訪日外国人の増加が影響している。

オフィスワーク系の平均時給の上昇をけん引したのは、前月に引き続いて高時給の求人が登場した「通訳・翻訳」だった。国外からの人気も高い大型アパレル店や免税店のほか、留学生向けのお部屋探しサポートなど幅広い求人が見られる。外国語のスキルを要するほか、一部では接客業務も含まれるため、高い時給が設定されているという。

販売・サービス系にも、外国語のスキルを要する高時給の求人が登場した。ホテル・鉄道の予約を電話でサポートするオペレーターなど、インバウンドの増加に伴う高時給の求人が、平均時給の上昇に寄与している。

IT系では、今後のさらなる増加に備え、表示言語や機能性からも外国人が利用しやすい決済システムの開発に向けて動き出す企業もあった。もとより時給の高いシステムエンジニアも、さらなる需要の高まりを見せている。

6月は、「その他」を除く職種で過去最高時給を更新した。コロナが収束に向かい採用活動が活発になる中で、時給の引上げを行なう企業は、職種を問わず増えている。この動きは今後も続く見通しで、時給の引上げ以外にも、勤務時間の短縮や柔軟なシフト調整など、人手不足の中で待遇の見直しを行なう企業はさらに増加すると考えられるという。

6月度のエリア別平均時給は、関東・東海・関西の全エリアで前年同月比プラスを記録した。

6月度の職種別の前年同月比時給上昇額ランキングを見ると、最も上昇額が大きいのは「IT・エンジニア系」(2,572円)だった。2位は「クリエイティブ系」(2,109円)、3位は「医療・介護・福祉・教育系」(1,455円)となった。

6月度の職種別の時給額ランキング1位は「IT・エンジニア系」(2,572円)、2位は「クリエイティブ系」(2,109円)、3位は「技術系」(1,983円)だった。