レンタカーなしでも楽しめる!沖縄旅行を諦める「ラストワンマイルの壁」 解決する移動手段とは

沖縄振興開発金融公庫と日本交通公社は20日、レンタカーを利用しない旅行者が、沖縄観光を楽しむための移動手段に焦点を当てた調査を発表した。沖縄観光はレンタカーがないと周遊が楽しめないイメージが定着していると指摘。車を利用しない旅行者に向けた2次交通の整備について、電動レンタサイクルなど機動力の高い移動サービスの充実による周遊促進、三輪自動車「トゥクトゥク」など景観を楽しみながら移動できる沖縄に適したサービスの導入などを提言をした。
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公庫は「宿泊地から飲食店などへの『ラストワンマイル(徒歩20~30分程度の距離)』の移動手段の不足で、観光地の訪問機会を損失している」と調査内容を分析。また、インタビュー調査では、北部のホテルで宿泊した際にレンタカーを使わない観光地巡りの移動情報が少ないとし、「ホテルで巣ごもりし、移動は諦めた」との回答もあったことを報告した。
ラストワンマイルの移動手段については、40代以外は「徒歩」の選択率が最も高かった。「電動レンタサイクル」はどの年代も選択率が高く、特に40代は5割を超えた。年代が上がるにつれ、「タクシー・ハイヤー」や「観光スポットの巡回バス」の選択率が上がる傾向を示した。
調査を受け、公庫が提言した今後の2次交通の在り方については、公共交通の運行状況など基本情報が散乱し分かりづらいことから、利用者が多いグーグルマップなどに2次交通情報を一元化する必要性を指摘。そのほか、SNS等でレンタカーを使わない沖縄観光の情報発信強化、白ナンバー車両のため有料で運行できないトゥクトゥクの特区制度や実証実験、タクシーなどが少ない地域におけるライドシェアの実用に向けた検討なども提言した。
(政経部・又吉朝香)