障害者への虐待が増加 家庭内は75件 暴力や暴言に無視、経済的な虐待も【新潟】

12月20日、新潟県は昨年度の県内での障害者虐待の状況を発表しました。

県によりますと、障害者福祉施設での従事者による虐待は、市町村などに48件相談や通報があり、このうち12件を虐待と判断。養護者による家庭内での虐待は、344件の相談や通報が寄せられ、75件が虐待と判断されました。

虐待が認められた事業所種別の内訳は、共同生活援助と就労継続支援B型が3件、障害者支援施設と生活介護が2件、放課後等デイサービス、地域活動支援センターが1件となっています。

施設従事者による虐待は、身体的虐待が5件、性的虐待が5件、心理的虐待が5件となっています。(重複あり)

家庭内での虐待の類型は、叩いたり蹴ったりするといった暴力を加える身体的虐待が74.7%と最も多く、次いで本人を無視したり、ひどい言葉を投げかけたりする心理的虐待が26.7%。ご飯を食べさせなかったりお風呂に入れなかったりする「放棄・放置」と、本人の承諾を得ずに障害者年金や収入を使う「経済的虐待」が6.7%でした。

また、虐待者の続柄は、父・夫が最も多く21.8%で、次いで母が17.9%となっています。

県は市町村を通じて引き続き「障害者虐待防止」に関する普及啓発と早期の相談・通報を呼びかけるほか、障害者福祉施設などに対して虐待防止に関する研修を実施する予定です。