市制施行90周年の市川市 幹部職員、市長発案で和服姿の仕事始め

仕事始めとなった4日、市川市では市制施行90周年を迎える節目にあたり、田中甲市長と特別職、部長ら幹部職員30人が、和服姿で仕事始め式に臨んだ。あいさつで田中市長は元日に発生した能登半島地震や、自民党派閥の裏金問題で深まる国民の政治不信に触れつつ、想像できない事象に対しても「柔軟に対応する姿勢を持たなければならない」などと訴え、90周年に向けた一層の取り組みを職員に促した。
市役所6階議場で開かれた式には課長級以上の職員計約200人が出席。「部長級以上の和服姿」は、市川町、八幡町など3町1村の合併で市川市が発足した1934(昭和9)年、庁舎前で撮影された和服姿の市関係者らの写真を見た田中市長が「当時の方たちの市政への思いに少しでも近づいて新年にあたりたい」と提案して実現した。
部長級以上で唯一の女性で、華やかな着物姿の立場久美子スポーツ部長(57)は「もともと着物が好き。身が引き締まる思い。管理職の女性がもっと増えたらいいと思う」と期待した。
あいさつで田中市長は、90年の間にたまった「(悪い慣習となった市政の)垢(あか)を取り除く必要がある」と強調。同時に、職員らが持つスキルを最大限発揮し「90周年を迎える市政を盛り上げてほしい」と求めた。