ロードサービスから約30万円請求も…トラブル相談増『リスティング広告』特に注意必要な“4つのジャンル”

「リスティング広告」を巡って、トラブルの相談件数が増えています。専門家にトラブルを防ぐための注意点を聞きました。
愛知県に住む50代の男性は2022年6月、帰宅途中に車のバッテリーが上がり、ロードサービスの業者にレッカー移動を依頼しました。 基本料金3480円と謳う割安の業者をインターネットで見つけ依頼しましたが、業者が提示した請求金額は約30万円。被害に遭った男性:「29万8400円。あり得ないと思いましたね」
警察は、この男性に高額請求をしていたとみられる男を逮捕しました。警察によると、男の会社のホームページは「リスティング広告」になっていたということです。
「リスティング広告」とは、インターネットの検索結果の上や下に表示される広告のことです。必ず「広告」や「スポンサー」と表記されているのが特徴で、検索リストに出ることから「リスティング」と呼ばれています。 ITジャーナリストの井上トシユキさんによると、リスティング広告の市場は年々拡大していて、2022年は国内で9000億円以上と「伸びている広告」です。
「愛知県消費生活総合センター」によると、リスティング広告のトラブルによる相談件数は少しずつ増えています。 井上さんは、トラブルを防ぐために注意すべきポイントについて「検索結果の上にあるものをすぐにクリックしないこと」といいます。

今回、高額請求の被害に遭った男性は「探している時間も面倒だったので、検索上位に来たところであたってみた」と話していました。 井上さんによると、リスティング広告は検索結果よりも上に出てくるので、検索上位だと思い込み、急いでいるときや何の気なしに見ているときなど、よく見ずに悪徳業者の広告をクリックしてしまい、トラブルに巻き込まれるケースがあるということです。 井上さんは、特に注意すべき4つのジャンルを指摘します。・車の故障、カギのトラブルといった緊急性が高い「レスキュー」関連・美容、健康、ローンといった「コンプレックス」関連・ごみの整理など「面倒くさい」関連・おせち料理など「季節・期間限定」関連 この4つのジャンルで、特にトラブルが多いといいます。井上さん:「緊急性の高いレスキューを依頼しなければならないようなこと。コンプレックスや人に相談しづらいからネットで調べようと思いがちなこと。ゴミ整理や遺品整理のような、面倒くさいからネットで調べて一気に解決しようと思うこと。今買わなきゃもうないと煽ってくるような季節・期間限定のもの。こうしたところはご注意いただいた方がいいと思います」
対策としては、この4つのジャンルについて検索する時には特に注意することや、検索した際に左上の「広告」「スポンサー」の表記を確認すること、クリックし、うますぎる話があるようであれば、「冷静に検索結果を見直すことが大事」としています。2023年3月24日放送