岸田首相襲撃事件で警備体制強化も…「ものすごく不安」 新潟県内からも不安と怒りの声

4月15日、岸田首相の演説会場で発生した襲撃事件。不安が広がる中、統一地方選の後半戦が16日告示されました。新潟県内の演説会場でも警備体制が強化される一方、不安や怒りの声が聞かれました。

長岡市で4月17日、行われた街頭演説。

【訪れた人】
「今までと違って、警備やSP、そういった方がたくさんいる」

【訪れた人】
「事件の影響を受けていることがよく分かった」

公明党の山口那津男代表が訪れる中、会場では厳重な警備体制が敷かれていました。

15日、和歌山県で発生した岸田首相の演説会場での襲撃事件。岸田首相の演説前に爆発物が投げ込まれ、木村隆二容疑者が現行犯逮捕されました。

また、木村容疑者は刃渡り13cmほどの果物ナイフも持っていたことが分かっています。

【松村道子キャスター】
「赤いテープが貼られているエリア。一般の聴衆は、この中で演説を聴きます。警備の範囲をある程度限定させたいという意図があるということです。いま、警護の方が聴衆のバッグの中を確認しました」

長岡市の会場では、聴衆の前や、その中に警察官が配置されたほか、高い位置からも周囲を見渡して警戒していました。

【公明党 山口那津男 代表】
「非常に遺憾。安倍元首相の事件から1年足らずでまたこのようなことが起きた。特にこれからG7サミット。すでに始まっている閣僚会合が各地で行われるので、国際社会に対しても、日本の警備が万全であることを示す機会にしなくてはならないと思う」

今回の事件で、岸田首相は無事だったものの、周りにいた2人がケガをしました。

【訪れた人】
「やっぱり怖いし、気を付けなくてはと思う」

【訪れた人】
「ものすごく不安。こういう大衆が集まる中で、ああいう事件が起きるというのは、本当にあってはならないことだと思っている」

不安とともに始まった統一地方選挙の後半戦。

長岡市や柏崎市など、衆院選の新潟4区内で市議選が告示される中、応援に入る国会議員からも怒りの声が上がっています。

【立憲民主党 米山隆一 衆院議員】
「行為自体は民主主義への重大な挑戦。それ以前に、ともかく他人に危険なことをしてはいけないし、許されないことだと思う」

【自民党 鷲尾英一郎 衆院議員】
「暴力行為に屈することはできない。我々はしっかりと勇気を持って、一日一日をしっかり活動していきたい」

一方…

【記者リポート】
「街頭演説は、候補者と有権者、道路を挟んで行われています。また、候補者の周りにはスタッフが配置されていて、不審な人が近づいてきても、すぐに気付けるような体制となっています」

16日に告示された加茂市長選で無投票当選となった現職の藤田明美さんは、複雑な心境で街頭演説を行っていました。

【無投票当選 藤田明美 氏】
「市民の皆様に訴える機会の一つではあるので、やっていきたいとは思うが、やはり無防備なところはある。そういったところでは、今後、今の時代にあったやり方を考えていく必要もあるのかもしれないとは思っている」

安倍元首相の襲撃事件からわずか9カ月…選挙活動時の警備体制や安全対策についてさらなる検証が求められます。